戦略から技術に手を出すか、技術から戦略に手を出すか。

 私は大学3年生。来年から研究室に所属して勉強していくことになります。そのための研究室が2週間後にせまっています。
 私は、戦略的なマネジメントができる人材になりたいと思っており、そのための技術を身につけようという視点から研究室選びを考えておりました。情報技術や計算機技術のような専門的な技術は、別で個人的に勉強していようと思っていました。ところが、今日気まぐれで参加したとある研究室の研究室説明会で思わず情報技術に魅了されてしまいました。技術の側から攻略対象となる分野を考えてみるのもいいのかも・・・などと。あと2週間ですけど・・・?

主な選択肢

 研究室の分野は大きく分けて4つ。

  • システム人間工学系
  • 経営・経済系
  • 統計・OR系
  • 情報・計算機系

気持ちの方はかなりシステム人間工学系に傾いておりました。特にヒューマン・ファクターズ系に。機械と人間のインターフェースだけでなく組織と人間のインターフェースについても研究していけるというところに魅力を感じていたのです。経営・経済系にも興味はありましたが、この分野は人気が高く、成績のあまり良くない私は選考で落ちてしまうと思うので除外しました。統計・OR系は、数学難しいので1次選考で落ちた場合の切り札です。情報・計算機系は、もともとそれなりに興味があって個人的にいろいろと勉強していたのですが、専門として情報・計算機系の技術をもつより道具として使いこなせるように勉強していこうと考えていました。
 「せっかくだから」という気持ちでとある情報系研究室の研究室説明会に参加ししたのはそんな矢先の出来事でした。みごとに気持ちをグラつかせてしまったわけですが。

とある情報系研究室の研究内容

 その研究室の主な研究分野は、

 この研究室は、教授がなかなかやり手なようで、企業との提携やビジネス・スクールと連携してエクスペリエンスを通した研究開発といった取り組みを行っていました。その話だけは聞いていて、かなり惹かれるものがありましたが、「技術は使うものさ。専門には持たないぜ。」と見ないふりをしていました。それが、具体的な研究テーマをいくつか聞いていると・・・

そのほかandroidでのソフトウェア開発?や数理モデルを使った生産管理?みたいな話もありましたが、説明がいい加減すぎてよく分かりませんでした。どうせ分からないとか思わないで、頑張って説明して欲しかったですよ。

着想に惚れた

 「オントロジー」や「セマンティックweb」という言葉自体は前々から聞いてた気がしますが、その意味を理解したのは今日が初めてでした。オントロジー-wikipediaセマンティック・ウェブ-wikipedia
しかしながら、殊にオントロジーについては、文化人類学についての個人的な着想があり、それを仮想的に再現する手段として考えていたアイデア*1にかなり近いものがあったので、震えました。オントロジーに対する私なりの理解としては、

仮想化された知識体系そのもの・・・具体的な記述としては、ハイパーリンクがページとページをリンクさせるのに対して概念(キーワード)と概念(キーワード)をリンクまたは階層化させる

というものになっています。
 私の見出したこの教授の戦略は、こうです。

まず、様々な知識体系をオントロジーとして蓄積するシステムを開発します。そしてデータマイニングによってその知識体系から新たな着想を得て、構造を再構築するシステムを開発します。ロボットに載せたらアンドロイドのAIじゃね?webに載せたらwww規模の人工知能じゃね?スケールでかwうほほwww

たぶん違います。実際は、具体的なサービスに近い研究をしているのでこんなアイデアではないと思うのですが、自分が管理工学ではなく情報工学を専攻していたらヨダレダラダラで跳び付いていたと思います。こんな技術中心の視点だけではなく、情報を「使う」という応用の側から技術開発しているところが管理工学科で情報屋をやる魅力です。

情報技術の側から戦略を考えるのはどうか?

 そんなこんなで、この研究室に心なびいています。実際、研究テーマとして会計やヒューマン・ファクターズ、マーケティングの分野に絡んでいるので、技術一辺倒というわけでもないのです。逆にシステム人間工学系研究室の方がテーマ限られていたりして・・・などと獲らぬ狸の皮算用的なことをしてしまいます。
一見、戦略的な立場から技術を捉えた方が汎用性あるような気がしていましたが、逆に技術の側から戦略分野を考える方が選択肢は広いような気がしてきました。

どうしよう。

*1:とはいえ、私はただの学部学生なので実際に研究することはしていないですけど。